日本医薬品添加剤協会
Safety Data
|  Home | menu |

和名 タルク
英文名 Talc

CAS 14807-96-6 (link to ChemIDplus), (link to JAN DB), (link to JANe DB)
別名 Purified talc
収載公定書  局方(JP17),食添(JSFA-IX),USP/NF(27/22)   EP(4)    
用途 安定(化)剤,滑沢剤,基剤,光沢化剤,コーティング剤,着色剤,糖衣剤,流動化剤,乳化剤,粘着増強剤,賦形剤,崩壊剤,防湿剤,帯電防止剤


■JECFAの評価 (link to JECFA)
実験動物に対するタルクの発癌性エビデンスは不十分である。アスベスト様繊維を含まないタルクのヒトに対する発癌性エビデンスは不十分であるが、アスベスト様繊維を含むタルクのヒトに対する発癌性エビデンスは十分である。


■単回投与毒性
グレードの異なるタルクをマウス、ラット、ハムスターを対象に腹腔内、胸腔内、胸膜腔内経路など様々 な投与経路で調べた。これらの研究はほとんどが不十分であった。タルクはラットに対して単回の胸膜 腔内投与または4回の腹腔内注射のいずれによっても、また食餌投与によっても腫瘍を誘発しなかっ た。タルクの単回皮下注射でマウスに局所的な腫瘍は生じなかった。1)(IARC Monographs, 1987)


■反復投与毒性  (link to TOXLINE)


■遺伝毒性 (link to CCRIS)
ヒトに対するタルクの遺伝的影響および関連効果に関して利用できるデータはなかった。

タルクはin vivoで処理したラットの骨髄細胞に優性致死突然変異または染色体異常を誘発せず、in vitroのヒト細胞にも染色体異常を誘発しなかった。宿主経由試験でも、タルクにイーストまたは細菌に 対する変異原性はなかった。3)(IARC Monographs, 1987)


■がん原性
タルクによる影響の評価は、タルク鉱床が炭酸塩、水晶、蛇紋石、角閃石(アスベスト様またはアスベ スト様でないもの)など様々な鉱物によって損なわれることがあるため、はっきりしない。1)(IARC Monographs, 1987)

症例研究では、中皮腫とアスベスト様繊維を含むタルクへの曝露との関連性が示唆されている。1) (IARC Monographs, 1987)

アスベスト様透角閃石を含むタルクの採鉱者および製粉工を対象とした比例死亡率研究では、過剰な 肺癌および1例の中皮腫が明らかになった。透角閃石、直閃石、蛇紋石の鉱物を含むタルクの採鉱お よび製粉に従事する労働者を対象とした他のコホート研究では、肺癌および非悪性呼吸器疾患による 顕著に過剰な死亡率が明らかになった。肺癌による死亡率は潜伏期とともに増加した。1)(IARC Monographs, 1987)

死亡率に関するいくつかの研究を行い、ほんの微量のアスベスト含有が報告されたタルクの採鉱者および製粉工における癌リスクを評価した。タルクの採鉱者および製粉工の死亡率に関するコホート研究では、製粉工ではなく地下の採鉱者に過剰な肺癌が判明した。採鉱者における肺癌リスクの病因的原因として、ラドン娘核種の役割は除外できなかった。他に発表された3つの研究に関しては、方法論的限界という難点があり、解釈は不可能であった。1)(IARC Monographs, 1987)

シリカおよびタルクに曝露する陶器製造者を対象としたコホート研究では、過剰な肺癌リスクが明らかになった(標準化死亡比〔SMR〕143:観察された死亡数52、期待死亡数36.3)。高濃度のシリカに曝露した人の中では、非繊維性のタルクに曝露した人のSMRが254(観察された死亡数21、期待死亡数8.3:P<0.05)であったのに対し、タルクに曝露しなかった人のSMRは137(観察死亡数18、期待死亡数13.2:P>0.05)であった。肺癌による死亡率はタルクへの曝露期間が長くなるにつれて増加した(曝露が15年以上に及ぶ人のSMRは364)が、シリカへの曝露期間は長くなっても増加することはなかった。2)(Thomas et al., 1987)

症例対照研究では、タルクを含む生理用品を使用している女性の卵巣癌相対リスクが約2倍であることが示唆されているが、想起バイアスの可能性は除外できない。1)(IARC Monographs, 1987)


■生殖発生毒性 (link to DART)
■局所刺激性
■その他の毒性
■ヒトにおける知見  (link to HSDB)


■参考文献
小児(link to STEP database;要Login)

1) IARC Monographs 1987; 42: 185-224
2) Thomas, T.L. & Stewart, P.A. Mortality from lung cancer and respiratory disease among pottery workers exposed to silica and talc. Am. J. Epidemiol. 1987; 125: 35-43
3) IARC Monographs 1987; Suppl. 6: 504-5-5


  
|メニューへ|



copyright(C) 2005 日本医薬品添加剤協会 all rights reserved
Japan Pharmaceutical Excipients Council