日本医薬品添加剤協会
Safety Data
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和名 ピロ亜硫酸ナトリウム
英文名 Sodium pyrosulfite、 Sodium metabisulfite

CAS 7681-57-4  (link to ChemIDplus), (link to JAN DB), (link to JANe DB)
別名 メタ重亜硫酸ナトリウム(106691)、Sodium Metabisulfite
収載公定書  局方(JP17), 食添(7) USP/(28/23)
用途 賦形剤


JECFAの評価 (link to JECFA)
ADI(1日許容摂取量); SO2としてのグループADIは0-0.7mg/kg。(1973年、第17回) 第17回 (1973年) JECFAの会合で、ADIが0-0.7mg/kg体重(グループADI:二酸化イオウ並びにピロ亜硫酸のナトリウム及びカリウム塩、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム及び亜硫酸水素カリウムから生成する二酸化硫黄に対し)に定められた。 その後、開催されたJECFAで、亜硫酸水素カルシウム、亜硫酸水素カリウム、チオ硫酸ナトリウム等も加えられ、亜硫酸水素カルシウム、ピロ亜硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウム、亜硫酸水素カリウム、ピロ亜硫酸カリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸水素ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、二酸化イオウのグループADI(SO2として)として0-0.7mg/kg bw/日とされた。 無影響量(NOEL); ラット:0.25%混餌(70mg/kg bwに相当)2)


単回投与毒性  (link to ChemIDplus)

動物種

投与経路

LD50 (mg/kg体重)

文献

マウス

非経口

910

RTECS

ラット

経口

1131

RTECS

ラット

静脈内

115

RTECS

ラット

経皮

>2 g/kg

RTECS

モルモット

経皮

>1 g/kg

RTECS

ウサギ

静脈内

192

RTECS




反復投与毒性 (link to TOXLINE)
ラット
ラット ラット1群5匹の離乳後にピロ亜硫酸ナトリウムを0.6%(亜硫酸として0.34%以上) ,6週間投与した。餌は摂取時に亜硫酸塩を添加するか又は使用するまで室温に保存したものを用いた。新鮮な餌を投与した群では体重増加抑制が認められたが ,これはビタミンB1の欠乏によるものであった。75日間保存した餌を摂取した群はビタミンB1の欠乏症の症状を示したのに加え,下痢,成長阻害が観察され ,これらの症状はビタミンB1を追加投与しても改善されなかった。2) (Bhagat & Lockett, 1964)

ラットにピロ亜硫酸ナトリウムとして0.125-6%を8週間混餌投与した。予備試験で亜硫酸塩の投与量(0.125-2.0%)を増量すると ,尿中ビタミンB1排泄量の低下が認められた。亜硫酸塩2.0%投与時に,ビタミンB1を50 mg/kg強化すると死亡胎児数の減少,離乳時の体重減少を防止することができた。毒性の拡大は,亜硫酸塩濃度が0.5%では見られず,1%以上増量すると糞中に肉眼観察不可能な出血(1%以上) ,成長率の低下(2%含有精製飼料,6%含有精製及び貯蔵飼料),胃内出血及び貧血(2%以上),脾臓拡大,血液産生増加と下痢(4%以上),白血球増加(6%)が見られた。胃に組織病理学的変化が認められた。2) (Til, 1970) 

ラット各群雌雄10匹に10-56日間,ピロ亜硫酸ナトリウムを0-8%混餌投与した。 ビタミンB1欠乏症を防ぐため,あらかじめ飼料にビタミンB1を加えた。ピロ亜硫酸ナトリウムを6%以上投与すると ,餌の摂取量及び成長が減少し,胃に腺過形成,出血,潰瘍化,壊死,炎症が観察された。 2%以上のピロ亜硫酸ナトリウムを含有した餌を摂取した群では,全ての動物に貧血が認められ ,6%含有餌を摂取した群では白血球増加症が認められた。 4%以上のピロ亜硫酸ナトリウムを含有した餌を摂取した群では脾臓の血液産生が見られた。これらの現象は可逆的であり ,亜硫酸塩の投与を中止すると正常に戻った。2) (Til, 1970)

短期毒性試験でピロ亜硫酸ナトリウムを大量投与して胃損傷を起したCpb:Wu Wisterラットに,ピロ亜硫酸ナトリウム0、4.0,6.0%を12週間,混餌投与した。餌にはビタミンB150 mg/kgを強化した。又,別途ピロ亜硫酸ナトリウム0、6.0%を4週間,混餌投与し,4日目,1、2,3,4週目にそれぞれと殺した。12週間投与飼育群のラットは8,12週処理後にと殺した。と殺後 ,胃を取り出し,病理変化を観察した。最低2週間,亜硫酸塩に暴露したラットの胃基底部粘膜に腺過形成が鮮明に観察された。異常な腺には酸性微粒子に満たされた均一な巨大細胞が並んでいた。電子顕微鏡による観察結果及び酵素化学的検査結果は ,これらの腺に並ぶ細胞は極度に活性の高い細胞で,大量のペプシノーゲン微粒子を含んでいた。経時的な観察結果から,活性の高い主細胞はもともと存在する主細胞からも誘導されるが ,同様に増殖も可能であった。化学的或いは肉体的な損傷を受けると,胃上皮細胞の再生には主細胞よりも粘膜細胞が関与すると思われるが,このように主細胞が並ぶ腺の出現は極めて異常と考えられる。2) (Beem et al., 1982)離乳後のラット3群(1群にそれぞれ18,13,19匹)に,ピロ亜硫酸ナトリウム0,350,750ppm(何れもSO2として)を飲料水に添加し投与した。亜硫酸塩と餌成分の相互作用が生じないよう対処した。投与期間は2年半で ,3世代迄継続した。摂餌量,摂水量,糞量,繁殖,授乳或いは腫瘍発生に異常は認められなかった。1), 2) (Locket & Natoff, 1960)


ブタ Dutch Landrace ブタ1群雄(離乳後の去勢)20匹,雌20匹に,ピロ亜硫酸ナトリウム0,0.06,0.16,0.35,0.83又は1.72%を餌混投与した。餌にはビタミンB1を50 mg/kg強化した。15-19週で雌雄各4匹をと殺し,残りは48-51週でそれぞれと殺した。 更に,離乳後の豚15匹を対で18週間,ピロ亜硫酸ナトリウム0,1.72%を餌混投与し飼育した。1.72%投与群では飼料摂取量及び体重増加率が減少したが ,各対で飼料投与量をコントロールすると成長率,飼料効率も変わらなかった。死亡率も亜硫酸塩の摂取とは関連性が見られなかった。亜硫酸塩の投与量を増加すると ,肝臓並びに尿中ビタミンB1量は減少したが,1.72%投与群のみが,基礎食のみを摂取した豚より低い値を示した。 血液学的検査,糞中の血液検査結果は全ての群で同等であった。体重に対する各臓器の重量比は ,0.83又は1.72%投与群では心臓,腎臓,脾臓で上昇し,1.72%投与群では肝臓が上昇した。対で飼育した試験区では, 1.72%投与群で肝臓,腎臓の重量比が上昇した。肉眼観察の結果,高投与2群で胃粘膜にひだが生じ,盲腸粘膜が黒色に着色していた。 0.83及び 1.72%投与群の組織病理学的検査結果は,幽門部及び噴門部の上皮及び腺部位に過形成が認められた。 食道部においては,上皮内微小膿瘍,上皮過形成,乳頭先端部に好中性色素性白血球の蓄積が見られた。対照群を含めた全ての投与群で ,盲腸粘膜に色素顆粒(鉄,銅を含むPAS陽性)で満たされた大食細胞が観察された。 この発生率は0.83%以上の投与群で顕著であった。1) (Til et al. , 1972b)

子豚(初期体重23.3 kg)総数240匹を6群に分け(1群20匹は去勢雄,20匹は雌からなる),ピロ亜硫酸ナトリウム0,0.125,0.25,0.5,1.0又は2.0%を15及び 48週間混餌投与した。15週後各群の雌雄14匹をと殺し,残りは48週後にと殺した。消化管を取り出し,肉眼及び顕微鏡的検査を行った。 48週間,亜硫酸塩を1及び2%投与した群の豚の食道部位に炎症及び顕著な過形成が認められた。15週間2%投与群 ,1及び2%48週投与群において,多数の豚に,胃幽門部周辺の上皮に過形成が認められた。 48週間3高投与群の豚に,盲腸粘膜の黒色化が観察された。黒色化現象はlamina propria内に相当量の色素沈着した大食細胞が存在するためと思われる。緑黒色の色素粒子はセロイド及び銅を含む。消化管壁にセロイドを付けた組織球の存在は ,人でよく知られる病理学的条件である。 1) (Feron & Wensvoort, 1973)


遺伝毒性 (link to CCRIS),  (link to GENE-TOX)

試験

試験系

濃度

結果

文献

復帰突然変異

S. typhimurium TA98TA100TA1535TA1537TA1538

直接法・代謝活性化法:
0.033-10 mg/plate

陰性

Prival et al., 1984 4)

復帰変異

S. typhimurium TA97TA102

直接法・代謝活性化法:
0.1-10 mg/plate

陰性

Fujita et al., 1994 5)

 


がん原性 (link to CCRIS)
ラット1群雌雄20匹に,2年間,ピロ亜硫酸ナトリウム0,0.125,0.25,0.5,1.0及び2.0%を混餌投与した。併せて ,餌にはビタミン B1を50ppm強化した。動物は21週目に交配させ,更に34週目にはその半数の動物を交配させた(繁殖試験参照)。餌中の亜硫酸塩の減少は濃度が高いほど少なかったが ,時間の経過と共に増大した。ビタミンB1の減少は亜硫酸塩の添加量の増加に応じて大きかった。全ての群で,体重,摂餌量,腎機能,臓器重量に影響は認められなかった。尿及び肝臓におけるビタミンB1濃度は ,0.125,0.25%投与群では投与量に比例して減少したが,2.0%投与群では対照群と変わらなかった。2.0%投与群の雌ラットでは僅かにヘモグロビン量の低下が見られ ,1%以上の投与群においては肉眼観察不可能な血便が観察された。0.25%投与群の雌ラット及び0.5%投与群雄ラットの10%に,32週目に腸内出血の兆候が観察された。病理変化は胃(過形成 ,炎症)に限定され,1%以上の投与群で観察された。悪性腫瘍は,全ての投与群及び臓器で正常数以上の発生は認められなかった。2)(Til et al., 1972b)


生殖発生毒性 (link to DART)
マウス及びラットにピロ亜硫酸ナトリウム,ピロ亜硫酸カリウム,亜硫酸水素ナトリウムを妊娠後6〜15日強制投与した。また ,ハムスターには妊娠後6〜10日強制投与した。投与量は亜硫酸水素ナトリウムにあっては(Anon.,1972b1)),マウス ,ラット,ハムスターそれぞれ150,110,120 mg./kg bw,ピロ亜硫酸ナトリウムの場合(Anon.,1972a1)),マウス,ラット,ハムスターが160,110,120 mg./kg bw,ピロ亜硫酸カリウム(Anon.,1975a1))あってはマウス,ラットそれぞれ125,155 mg./kg bwであった。 着床 ,母動物,生存胎児数等に何ら悪影響は認められなかった。数例観察された骨格等の異常は陽性対照群にも自然発生的に認められた数と有意な差は認められなかった。

ラット
ラット1群雌雄20匹のからなる6群に,ピロ亜硫酸ナトリウム0,0.125,0.25,0.5,1.0及び2.0%を21週間混餌投与後交配させ(グループ交配) ,34週目で各群から10匹を選び,再度交配させた。F1aラット雌雄各10匹を選び,12週及び30週目に交配させ, F2a,F2bの子供を得る。F2a世代の押す10匹 ,雌15匹を14週及び22週目交配させF3a,F3bの子供を得る。F1a,F2a親ラットは104週,30週それぞれ飼育する。妊娠,出産児の体重,出生後の生存率等は全て正常であった。2%投与群で ,F0の最初の交配で生まれた子供の体重増加減少が認められ,F1の交配では1及び2%投与群で同様に減少が認められた。F2の最初の交配では全ての投与群で ,出産児の離乳時における体重増加減少が認められたが,F2の2 度目の交配で生まれた子動物はその影響が少なかった。 0.5%以上の投与群で,産児数が有意に低い値を示したのはF2の交配時のみであった。F0の親動物の体重には影響がなかったが ,2%投与群のF1雌及び2%投与群の雄雌で僅かな体重増加率の減少が認められた。1) (Til et al., 1972b)

Wistarラット雌に25又は50 mMのピロ亜硫酸ナトリウムを含む飲料水を交配前3週間から妊娠後20日まで投与し繁殖試験を実施した。同時に,同系ラットをモリブデン処理しサルファイトオキシデース活性を欠損させたラットについても同様の試験を行った。 ピロ亜硫酸ナトリウム投与による奇形やその他の悪影響は観察されなかった。1) (Dulak et al., 1984)

局所刺激性
該当文献なし


その他の毒性
該当文献なし


ヒトにおける知見 (link to HSDB)
ワインで喘息の経験を持つ患者に、500 mg のピロ亜硫酸ナトリウムをカプセルで経口投与(シングルブラインド)した。摂取した30分後にピロ亜硫酸ナトリウムは重症な気管支痙攣を誘発した。ピークrespiratory flow rateは投与前440 l /分から、100 l /分へ低下した。プラシーボとして乳糖を投与した場合には影響が認められなかった。2)(Baker et al., 1981)

31歳のステロイド依存性喘息患者で、5年前に突然気管支痙攣を起こし、その後レストランの食事でしばしば発症した経験をもつ婦人の亜硫酸塩に対する感受性をテストした。ピロ亜硫酸ナトリウム25mgを含む酸性水溶液を経口摂取、ピロ亜硫酸ナトリウム10mg/mlを含む溶液を吸引(いづれもシングルブラインド)、ピロ亜硫酸ナトリウム10mgをカプセルで経口摂取(二重盲検)したところ、肺機能が有意に(>20%、FEV1(forced excretory volume in one second))低下した。この患者は亜硫酸処理をしたレタスやマッシュルームを二重盲検で摂取した際も同様に反応し、肺機能が低下したが、シュリンプには反応しなかった。亜硫酸処理を行った馬鈴薯では一致した結果が得られなかった。3) (Selner et al., 1987)

長年、アレルギー性鼻炎、鼻茸腫、副鼻腔炎を患っており、レストランの食事で発症した経験をもつ34歳の婦人で、ピロ亜硫酸塩の投与でIgEに起因する症状かどうかをテストした。皮膚プリックリング試験でいろいろな物質に反応を示すことがわかったが、この中にはレストランの食事は含まれない。同患者の血清IgE濃度は正常範囲にあった。 ピロ亜硫酸ナトリウム50mgをカプセルで、或いは1mgをレモネードで繰り返し投与すると、その症状はいつも一致し、鼻つまり、ひどい鼻水、顔や唇の浮腫、手や前腕前側、足裏、腹部に蕁麻疹が発症する。詳細な調査結果から鼻茸の浮腫であることが判明した。これらの症状はエピネフェリンを投与すると解消する。この患者の場合、肺機能の低下は起こらなかった。6ヶ月後にピロ亜硫酸塩10mgを再投与すると同じ症状が再現した。皮膚プリックテストではピロ亜硫酸塩に反応し、塩基性ヒスタミンリリーステストも陽性であった。このケースでは、ピロ亜硫酸塩の投与による症状はIgEに起因するメカニズムで生ずるまれな反応であることが判明した。この事例は患者が喘息を示さない珍しいケースであるが、亜硫酸塩に対するIgEの反応で感受性が高まる患者もいることを示唆していると思われる。3)(Sokol & Hydick, 1990)

喘息、鼻炎の経歴を持ち、カフェテリアで食事をした際、一般的なかゆみや熱っぽさ、顔や唇の浮腫、胸部緊張感等の症状の履歴を持つ年齢36歳の女性に、ピロ亜硫酸ナトリウムをカプセルで投与したところ、投与量が25mgに到達した時点でFEV1が減少した。併せて、鼻詰り、発熱感、手先の発赤、呼吸数の増加等、アナフラキシー様症状を呈した。なお、この患者にピロ亜硫酸ナトリウムのプリックテストをした結果は陰性であった。また、3ヶ月に1度以上、急性蕁麻疹、浮腫、主に夜間に呼吸困難等の発作を起した37歳の男性を対象に、ピロ亜硫酸ナトリウムをシングルブラインドで投与した。この患者のIgEは幾分高めの180 KU/Lであった。 投与1時間後、手に蕁麻疹が現れ、高ヒスタミン剤やコーチゾンを投与しても症状は持続した。5時間後生検した結果、亜硫酸塩による蕁麻疹性脈管炎の症状であるleukocytoclastic vasculitisが認められた。3)(Wuthrich 1993; Wuthrich et al., 1993)

44名の非アトピー性のステロイド依存性気管支喘息患者(男性14名、女性30名、年齢14-17歳)を対象に、ピロ亜硫酸ナトリウムを溶液又はカプセル(高用量)で投与した。 これらの患者は亜硫酸塩の感受性で臨床経験のない人である。22名の患者にはシングルブラインドテストを、残りの22名はダブルブラインドテストを実施し、シングルブラインドテストで反応した患者はダブルブラインドで再テストした。FEV1が20%以上低下した場合を陽性と判定した。最初に陽性反応を示した6名をダブルブラインドでテストしたところ2名が更に陽性反応を示した。これらの結果は、ステロイド依存性喘息患者の4.5%が亜硫酸塩にも反応するものと推定される。3) (Prieto et al., 1988)

29名の小児慢性喘息患者を対象にピロ亜硫酸ナトリウムのシングルブラインド投与テストを実施した。年齢は5.5〜14歳で空気中のアレルゲンでアトピー症を示す患者で、性別に区分しテストした。反応は肺機能低下により判断した。ピロ亜硫酸ナトリウムは100mg迄をカプセルで、及び50mg迄はクエン酸溶液で投与した。その結果、19名の患者がピロ亜硫酸ナトリウムに反応し、ピロ亜硫酸ナトリウムの水溶液には全ての人が反応したものの、カプセルで投与したときには誰も反応しなかった。大半の反応は投与後すぐに起こり、喉の灼熱間、咳、ゼーゼ−音、呼吸困難の症状を呈した。19名中7名は食品中のピロ亜硫酸塩に感受性を示した経験を持つ。カプセルで反応が出なかったことに対し、研究者は気管支炎症状の発症は二酸化硫黄の吸入が引き金となると考えている。3) (Towns & Mellis, 1984)

食品及び食品添加物の大規模研究の一環として、年齢が5ヶ月〜14歳の重症なアトピー性皮膚炎の経歴を持つ6名の子供を対象に、二重盲検法によりピロ亜硫酸ナトリウムの投与試験を行った。テスト化合物はナソガストリックチューブを用い直接胃へ投与した。 2名の子供はピロ亜硫酸ナトリウムに反応し、皮膚の発赤、ソウ痒症の悪化等が観察された。呼吸器症状は認められなかった。3) (Van Bever et al., 1986)

年齢が5-13歳の慢性喘息疾患を持つ14名の少女及び23名の少年を対象に亜硫酸塩に対する感受性を調査した。このうち5名はステロイド依存性の患者であった。二重盲検法により66mgのピロ亜硫酸ナトリウム(二酸化硫黄として41mgに相当)をリンゴジュースに溶解し投与した。 22名の対照グループにはリンゴジュースのみを投与した。  投与に対する反応はFEV1の低下で判断し、10%或いは20%以上低下したか否かで判断した。37名中8名のFEV1が20%以上低下し、この比率は少年及び少女のみの数値或いはステロイド依存性の患者内の比率と一致している。3) (Steinman et al., 1993) 


参考文献
OECD database (link to SIDS)
内閣府 添加物 database(2003年) (link to 評価書)

1) WHO Food Additive Seriese 18 (Sulfur dioxide and sulfates) (1983)  (link to WHO DB)
2) WHO Food Additive Seriese 21 (Sulfur dioxide and sulfates) (1987)  (link to WHO DB)
3) WHO Food Additive Seriese 42 (Sulfur dioxide and sulfates (addendum)) (1999)  (link to WHO DB)


   



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