日本医薬品添加剤協会
Safety Data
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和名 エチルセルロース
英文名 Ethylcellulose

CAS 9004-57-3 (link to ChemIDplus)
別名 Ethocel, Cellulose ethylether
収載公定書  薬添規(JPE2018) USP/NF(28/23) EP(5)
用途 結合剤、コーティング剤、糖衣剤、粘稠化剤、賦形剤、防湿剤、基剤

JECFAの評価 (link to JECFA)
食品添加物として使用する際には緩下作用に注意する必要がある。1日許容摂取量(ADI)は推定できず規定していない。


単回投与毒性 (link to ChemIDplus)

動物種

投与経路

LD50(mg/kg体重)

文献

ラット

経口

5000mg/kg

Moreno, 1977

ウサギ

経皮

>5000mg/kg

Moreno, 1977




反復投与毒性 (link to TOXLINE)
ラット
80
匹のラットにエチルセルロースを1.2%含有する食餌を与え、副作用を認めなかった。この用量は体重あたり182mg/kgに相当する。1) (Hake & Rowe, 1963)

SD
系ラットの1群雌雄各20匹に希釈しないアクアコートECDエチルセルロース水性分散剤の9032709又は4515mg/kg(乾燥重量換算)を90日間強制経口投与した。対照群には高用量群と同じ容量の水を与えた。毎週体重及び摂餌量を記録し、投与終了時に血液学的検査及び臨床化学分析を行った。生存例は91又は94日目に剖検し、臓器重量測定及び組織学的検索を行った。投与に関連する唯一の所見として中及び高用量群では糞便の色調の希薄化が認められた。体重、摂餌量及び臓器重量には対照群に比べ有意な変化は見られなかった。血液学的検査においても投与に起因する変化はなかった。臨床化学分析の結果、中及び高用量群の雄で総蛋白及びグロブリン量の有意な減少及びGPTGOTの有意な上昇が見られた。臓器の肉眼的及び顕微鏡的所見には異常は見られなかった。最大無作用量は雄では903mg/kg、雌では4515mg/kg以上であった。2) (Kotkoskie & Freeman, 1998)


遺伝毒性
該当文献なし


がん原性
該当文献なし


生殖発生毒性
ラット
1
25匹のSD系妊娠ラットに、希釈しないアクアコートECDエチルセルロース水性分散剤の9032709又は4515mg/kg(乾燥重量換算)を妊娠6-15日に強制経口投与した。妊娠20日目に帝王切開し、胎仔重量を測り、外表、内臓及び骨格奇形を検討した。投与ミスによる死亡例が14日目に1例高用量群で認められた以外死亡例はなかった。中及び高容量群では糞便の色調が希薄であった。母獣の測定項目には有意な変化は見られなかった。胎仔の性比、体重はすべての群で類似していた。胎仔における唯一のj変化は肋骨の不完全な化骨化及び波状肋骨が高用量群で、肋骨の濃染化(thickened ribs)個体が中及び高用量群で有意に増加していたことである。これらの所見は通常時にも観察され、他との関連性もないことから投与に起因する副作用とは考え難い。最大無作用量は4515mg/kg以上である。 3) (Palmieri et al., 2000)


局所刺激性
該当文献なし


その他の毒性
該当文献なし


ヒトにおける知見 (link to HSDB)
該当文献なし


引用文献
1) WHO Food Additive Series No.26. Modified cellulose. (accessed ; Nov. 2003, )
 (link to WHO DB)

2) Food Chem Toxicol 1998; 36: 705-9 (link to PubMed)
3) Food Chem Toxicol 2000; 38: 71-4  (link to PubMed)

Abbreviation

ChemIDplus; ChemIDplus DB in TOXNET, CCRIS;Chemical Carcinogenesis Research Information System , DART; Developmental Toxicology Literature
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